【開催レポート】講座「サービス介助」(2/17)

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渋谷区スポーツボランティアでは、ゲストをお招きしたトークイベントや活動に役立つ技を身につけるワークショップなど、さまざまなプログラムの「講座」を実施しています。
今回は、2/17に開催された講座の様子をご紹介します。
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◆開催概要

テーマ:「サービス介助」
日 時:2024年2月17日(土)13:30~15:30
形 式:渋谷区役所14F 大集会室
ゲスト:日本ケアフィット共育機構

 

◆自己紹介

はじめはグループごとに分かれて座ります。お互いに自己紹介をしながら、いつも参加しているメンバーも初めましてのメンバーも、みんなで顔を合わせました。

 

◆「障害」ってなんだろう?

前半は座学から始まりました。
まずは、障害者差別解消法など、法律で定められている基本的な内容を学びます。

「不当な差別的取扱いの禁止」が定められていたり、これまで民間事業者では努力義務とされていた「合理的配慮の提供」が2024年4月から法的義務に変わったりと、社会としても「障害」の捉え方が変化しているのがわかります。

そして、スクリーンに映し出された1枚の画像。
自販機の前で車いすに乗る方が飲み物の購入に苦戦している様子が描かれています。

「この不具合の原因は何でしょうか?」という講師の声かけに、皆さん口々に「立つことができないから購入できない」と言います。「他には?」という問いかけに対して、しばらくすると、「立つことを前提に自動販売機が設計されている」という意見も。

「障害がなぜ生まれるか」と考える時、「この人は〇〇ができない人だから」という個人を見た捉え方をしてしまいがちですが、「そもそも社会が多様な人を想定した仕組みを作れていないから」という捉え方もできるのです。
改めて、「障害とは何か」というテーマを、みんなで考える時間になりました。

 

◆聴覚障害がある方への理解

2025年東京では、聴覚障害者のスポーツの祭典「デフリンピック」が開催されます。普段からアンテナを立てて活動しているスポーツボランティアの皆さんは、耳にする機会も多いのではないでしょうか。

そんな「デフリンピック」も見据えて、まずは聴覚障害の特徴を学びました。
まず、聴覚障害の特徴は、見た目からわかりにくい障害である、ということ。そして、補聴器を使う方もいれば、手話を使う方、筆談や口元を見て理解される方など、さまざまなコミュニケーション方法が使われていることも特徴です。

聴覚障害の方に接する際には、正対してお互いの顔、口元が見えるようにしながら、ジェスチャーもうまく使って伝えることが大切です。緊急時には音声情報が伝わらないので、そうした特性を踏まえて配慮する必要があります。


最後は、みんなで基本的な挨拶の手話を練習。グループでお互いの顔を合わせながら、「おはよう」「こんにちは」「ありがとう」など、手話で挨拶をすることができました。

 

◆車いす使用者への理解

続いて、実技に移っていきます。最初の実技は、「車いす」の取り扱いについて。
実際に車いすを使いながら、お客さんへのご案内の場面でお手伝いすることを想定してシュミレーションしてみました。

ご案内するのに大切なポイントは、まずはじめに、車いすをご利用の方と目線を揃えること。
その動作がひとつできるだけでも、相手に与える印象は大きく変わってきそうですね。

段差を乗り越えるときには、”ティッピングレバー”に足を踏み込んで前輪を上げることができます。段差を乗り越える場合は、手の力だけではなく体を使って押すこともできるので、そういったコツを教わり、参加者の皆さんもご自身で体験をしていました。

 

◆視覚障害がある方への理解

続けて、今度は視覚障害があるをご案内する場面を想定して、実技に挑戦!
自分から手を引いて連れて行くのではなく、「私の腕をつかむ手を出していただけますか?」と自分の腕を差し出して、ご本人につかんでいただくのが最初のポイント。

最初の声かけや動作を工夫するだけで、当事者の方の安心感も大きく変わってくることがわかります。ちなみに、ひじを持ってもらうと、介助者が歩こうとしている方向が少し伝わりやすいそうです。

「段差の前まできました」「椅子の前まできました」「椅子の背もたれこちらです、座面はこちらです」と声をかけながら案内するのも大事なポイント。椅子に座る場合には、ご自身で座っていただくよう案内をします。

 

◆まとめ

最後は再び座学に戻り、そのほかさまざまな配慮が必要な方のケースをご紹介いただきました。盲導犬や介助犬などの補助犬を連れている方、知的・発達・精神障害者への接し方など、多様な人々への理解を深める機会になりました。

今回は障害の事例としていくつかをご紹介しましたが、外見ではわかりにくい障害もたくさんあります。また、実際に「どんなお手伝いをしてほしいか」はその人によってそれぞれです。「お客様の不便さは、社会の作り、しくみが原因」と考えることができること、そして相手と同じ目線に立ってコミュニケーションをとりながら、相手が必要としていることをお手伝いすることが大切なのではないでしょうか。

実践に役立つ、学びの多い講座となりました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

 

◆最後に

実践に役立つ、学びの多い講座となりました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
今年度の講座は、今回が最後です。また来年もさまざまな学びの機会として講座プログラムの実施を予定していますので、お楽しみに。
※今後の開催情報は【講座・交流会】のページからご確認いただけます。

 

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