【開催レポート】講座「パラ卓球」(1/24)

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渋谷区スポーツボランティアでは、ゲストをお招きしたトークイベントや活動に役立つ技を身につけるワークショップなど、さまざまなプログラムの「講座」を実施しています。今回は、1/24に開催された講座の様子をご紹介したいと思います。
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◆開催概要

テーマ:「パラ卓球」
日時 :2024年1月24日(水)19:00~20:00
形式:オンライン
ゲスト:立石イオタ良二(一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会 広報担当)

◆「パラ卓球」のロゴについて

はじめに、とてもこだわって作られたという「パラ卓球」のロゴについてお話をいただきました。

ロゴの文字部分「パラ卓球」には、線がなかったり、字として足がない部分があります。これは、「足がない、手がない」ということを表しているのではありません。ハンディキャップを持って生きている方々は、日々、自分のできることに向き合い、足りない部分を想像し、補って生活しています。字としては成り立っていなくても、想像で「パラ卓球」と読むことができる。足りていない部分を想像できる、その想像力が人間の素晴らしいところだということを伝えたくて、このロゴを作りました。

◆一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会について

一般社団法人日本肢体不自由者卓球協会(通称:パラ卓球協会)では、不自由はある。不可能はない。というパーパスを大切にされています。現象としては障がいを持っているけど、自分自身で向き合い、心の壁を超えていき、この世界を僕らと同じように、もしくは僕らよりもすごいことをやってのけている。パラ卓球協会では、ハンディキャップを持った方に寄り添い、向き合い、彼らの姿勢を見て勇気をもらい、発信する。そして、パラ卓球を通じて、より良い社会を目指し、日々活動されています。

競技理念としては、パラリンピック金メダルという目標を掲げ、選手の活動をサポートし強化活動を行う過程で、選手や次世代の パラアスリートの人間形成・社会教育に取り組み、競技のみではなく社会で活躍できる人材の育成に注力されています。

◆パラ卓球について

パラ卓球は、”どんな障がい”でも”誰でも”チャレンジでき、全てのパラ競技の中で、最も多種多様な障がいをフォローできるそうです!クラスは、障がいがどのくらい卓球のプレーに影響するかの度合いで10段階に分けられています。車椅子だけサーブのルールが少し異なりますが、基本的には健常者の卓球とルールは同じとのこと。

もともと卓球選手として活躍されていた立石さんは、パラ卓球に関わるようになり、「選手それぞれが独自で見出したフォームで打ち、卓球のセオリーが通用しない、これまでの固定概念が壊されるパラ卓球 おもしろい」と海外遠征に行くたびに感じているそうです。各選手が自分の個性を最大限に発揮し、あらゆるフォームで戦う姿はパラ卓球の一番の見どころかもしれませんね!

◆質疑応答タイム

前半のお話を聞いて、参加者からの質問タイム!

Q. 年間スケジュールの中で、日本での大会が2回ありますが、その日本選手権の中でナショナルチームのメンバーが決まるのですか?
A. 11月のクラス別日本選手権で海外派遣選手の規定に達した選手の中から、2月に行う代表選考会でナショナルチームのメンバーが確定します。なので、毎年メンバーが変わる可能性があり、弱肉強食の世界ですね。

Q. 3月に無差別全日本選手権がありますが、海外の試合は基本的にクラス別なのですか?
A. 海外の試合は、完全にクラス別です。今年のパラリンピックから少しルールが代わり、これまでシングル・ダブルスだけだったのが、今年からミックスダブルスが加わりました。ミックスダブルスは、クラスを跨いで、クラスを足して18 もしくは足して14の選手同士がダブルスを組むことができます。

◆ESGプロジェクトについて

後半では、スポンサー企業との持続可能な関係性を目指すために始まった「ESGプロジェクト」についてお話いただきました。パラ卓球が社会に求められていることや企業のESGでどんな役割を担っていけるか。ただ支援されるだけでなく、お互いに成長していける将来を考え、4つのプロジェクトが進められています。

パラ卓球台

デザインで障がい者のチャレンジしている感覚を共有体験できる卓球台。左に伸びていたり、丸くなっていたり、奥行きがあったり、、、同じ卓球台であっても選手によってこんなにも色々な見え方になっているんだな〜と一目で分かります。参加者の皆さんも前のめりで画面を覗いている様子でした!

*詳細はこちらをご覧ください!
https://jptta.or.jp/para-pingpong-table/

学級文庫プロジェクト

地方自治体の教育と連携し未来ある子どもたちに向けたD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)教育プロジェクト。全国で渋谷区が初の導入となり、渋谷区内の小中学校には学級文庫としてパラ卓球のリーフレットが置かれています。立石さんは、「9年間必ず教室に置いてある学級文庫。パラ卓球を知る・触れるきっかけになってほしい」とお話しされていました。

PARA PINGPONG ART PROJECT

ARTという切り口で、パラ卓球や障がいについて知ってもらうプロジェクト。日本・世界で活躍する若手作家とタイアップし、「パラ卓球」という題材で作品を制作してもらい展覧会を実施されています。これまで「卓球」「パラスポーツ」に興味がなかった人にも、「ART」という切り口でアプローチし、パラ卓球の輪を広げています。

油彩画作品

はじまりProject

障がいを持つ人たちへ「スポーツ」という選択肢をシェアするプロジェクトです。パラスポーツの中でもより多くの障がいをフォローできるパラ卓球。パラ卓球での成功体験をきっかけに、自分の障がいと向き合い、夢や目標の設定・自己の確立を促すことができると信じ、このプロジェクトに取り組まれています。

これらのプロジェクトの他にも渋谷区をはじめとする地方自治体や企業、大学、メディアと連携し、多方面で活動されています。

◆渋谷区で開催されるパラ卓球イベントについて

2月に開催する渋谷区長杯に先駆け、ボランティアをする上でのサポートについてや試合を楽しむポイントを教えていただきました!

また3月には、「パラ卓球を知ろう! in SHIBUYA」を開催予定です。パラ卓球日本代表選手によるトークショーやエキシビジョンマッチなど、パラ卓球に興味がある方や始めてみたい方は是非ご参加ください!

◆最後に

今回も内容盛りだくさんで、充実した時間になりました!
デザインがカッコよく、心に刺さるコピーがたくさん詰まったパラ卓球協会のWEBサイトも是非チェックしてみてください!https://jptta.or.jp/

※今後の開催情報は【講座・交流会】のページからご確認いただけます。

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